ラテンアメリカ映画を盛り上げるべく、今回も書きます。
おすすめ作品たち。
(あ~、また長い文章が消えた。マメに下書き保存していたのに、なぜ?)
気を取り直すまでに時間がかかるのだけど、
もう、一気に書いてしまおう。
前回はメキシコつながりだったので、今回は南米を一気に!
と、思っていたら、なんとあの静かなペルー映画「10月の奇跡」が
上映中止になっていた!同じ日時で「テトロ」になるらしいので、
チケットを持ってらっしゃる方は、こちらを読んでね。
まずは、キューバで観て、とってもオススメの「家政婦ラケルの反乱」
これはチリのセバスチャン・シルバ監督作品。彼は今、メキシコにいるみたいだけど、
チリ映画としてこっちに入れた。
実は、すでにゴールデン・グローブ賞ノミネートのときに
書いていたので、それをコピペ。
「チリの裕福なバルデス家に20年も住み込んで働いているラケルは、
いつも苦虫をかみつぶしたような顔。
かなり不幸度が高く、いつも頭が痛くて薬を飲んでいる。
それでも、デカイ家で働き続ける。
喜びを表現できない何かがあったのね、と想像できるのだが
(そして最後までほんわりとしか明かされないが)
その家の雇い主(つまり奥様!)ピラールが何かを頼んでも
「今、忙しいんです」
おいおい、そこまでつっぱねていいのか。
夫のほうは、「クビにしろ」というのだが、
母の代から働いてくれているラケルを
クビにはできない、とアシスタントを雇うことにする。
「ラケルは忙しすぎるのよ」と。
な~~んていい人。だが、アシスタントに
来た娘っこからおばちゃんまで、次々に意地悪をして
やめさせていくラケル。自分の仕事を奪われるのではないか、と
心配なのだ。
彼女たちがシャワーを使ったあとは、消毒剤で
これ見よがしにゴシゴシ洗う。台所から閉め出す。
かわいがっている猫をいじめる・・・。
ところが最後に来たルーシーは違った。
意地悪するために、家から閉め出しても、庭で
日光浴したり、毎日、ランニングしたり・・・。
そしてルーシーが使ったシャワー室を
気が違ったように洗いまくるラケルをみて、
ルーシーは、
「何があなたをそうさせたの?」と
ラケルを抱きしめる。
それからラケルは徐々に心を開いて行くのだが・・・。
という、ほんとに面白いけれど地味な独立系映画。
この主演のカタリーナ・サアベドラが、グイグイ
ひっぱっていく感じが心地いい。
ず~~っと怒ってるか、不機嫌だから、ちょっとでも
唇に笑みがもれると、おおっ!と思ってしまうほど。
これは、劇場で観る映画ですなあ。」
次は、アルゼンチン。カンヌ映画祭ある視点部門にノミネートされたパブロ・トラペーロ監督の
「カランチョ」。パブロ・トラペーロは「レオネーラ」でもいい味出してたので気になる。
「瞳の奥の秘密」のリカルド・ダリンが主演なのだが、彼はどちらかというと
情けない男の役が抜群にうまい。これは少し、その片鱗が垣間見えるかも。
そして、最後は、ドキュメンタリー「我が父の大罪」PECADO DE MI PADRE
ううん、これは言わずとしれたコロンビアの麻薬王、
パブロ・エスコバルの息子を主人公にしたドキュメンタリーなのだが、
実は、あのメデジン・カルテルを作ったパブロ・エスコバルは、
メデジンの貧しい地区に電気を通したり、住居を建てたり、
サッカー場つくったりしていて、政治的にも非常にアクティブだった。
新たな政党つくって立候補したり、当選したり。もちろん、
政治家を殺したりとかカリ・カルテルとの抗争もあったから、
命は常に狙われていたのだが、どちらかと言うと米国ににらまれた
のがデカかったよね、と思う。なので、これまでにも、様々な観点から
テレビ・ドキュメンタリーやドラマが作られて来た。
米国でつくられると、当たり前に「極悪非道なモンスター」なのだけどね。
今回のドキュメンタリーは、息子の視点というところが新鮮。
ハビエル・バルデムとクリスチャン・ベールで映画化されるはずだった
「KILLING PABLO」は、しかし、どうなったんだろうなあ。
当初企画していた製作会社が倒産したので、何度も噂にのぼっては消えているんだなあ。
ということで、一応3本をピックアップ。
あと、ブラジルはもう、ファンがたくさんいるから大丈夫。
「ファベーラ物語」は、ファベーラを舞台にした5つの物語のオムニバス。
これも若手監督たちが頑張っている。
あとは、スペイン映画だけど「命の相続人」は、エドゥアルド・ノリエガファンが
必ず観るよね、きっと。ちょっとヒゲもじゃだけどさ。
ということで、気になっている映画は書いたぞ。
あとは、公式サイトでお気に入りを見つけてね~