ハイチのことが気になって、すっかり忘れていた
ゴールデン・グローブ賞。
受賞作はこちら
ふ~~ん、ドラマ部門の作品賞は「アバター」なんだ。
先日の日曜日、友だちが前売りあるから、と16時から並んでくれたのに
17:15の回に入れなかった。きっと平日は、大丈夫なんだよ、と思いつつ、
まだ行ってましぇん。
なんだかなあ、いいんだけどなあ。
その昔、ジェームズ・キャメロン「映画と人生」を
翻訳するために全作品を観まくったことがあったので、
多分、むちゃくちゃやりたいことだったんだろうなあ、と
いう気はするのだが、もひとつ食指が動きにくいのは、なぜ?
「カールじいさん」みたいに、脚本に余り期待できないからかしらね~。
3Dで活性化しようとする映画業界。分かるんだけど、
どんどんエスカレートしていく気がして、なんだかなあ。
そのうち「ブレアウィッチ・プロジェクト」や「REC」みたいな
3Dが出てくる気がする。
ファンタジーだけで収まらずにね。
いやあ、考えるだけで、鳥肌ものだわ。
あ、話がそれてしまったが、ずっと書こうと思っていて
書けなかった外国語映画賞部門。
5本のノミネート作品のなかに、なんと!
南米のチリ映画があったのに気づいていらしたかしら?
LA NANA(the maid)
どこやらの日本語サイトでは、製作国が堂々と“中国”に
なっとりましたが、Chinaではなく、Chileです。
監督は1979年生まれのセバスチャン・シルバ。
昨年のグアダラハラで見逃していたので、
ようやくハバナで観ました。
面白くて好きなタイプの映画だったけど、
ゴールデン・グローブ~~~~っ?!って
感じでした。
字幕がついているので、アメリカ版の予告編を
チリの裕福なバルデス家に20年も住み込んで働いているラケルは、
いつも苦虫をかみつぶしたような顔。
かなり不幸度が高く、いつも頭も痛くて薬を飲んでいる。
それでも、デカイ家で働き続ける。
喜びを表現できない何かがあったのね、と想像できるのだが
(そして最後までほんわりとしか明かされないが)
その家の雇い主(つまり奥様!)ピラールが何かを頼んでも
「今、忙しいんです」
おいおい、そこまでつっぱねていいのか。
夫のほうは、「クビにしろ」というのだが、
母の代から働いてくれているラケルを
クビにはできない、とアシスタントを雇うことにする。
「ラケルは忙しすぎるのよ」と。
な~~んていい人。だが、アシスタントに
来た娘っこからおばちゃんまで、次々に意地悪をして
やめさせていくラケル。自分の仕事を奪われるのではないか、と
心配なのだ。
彼女たちがシャワーを使ったあとは、消毒剤で
これ見よがしにゴシゴシ洗う。台所から閉め出す。
かわいがっている猫をいじめる・・・。
ところが最後に来たルーシーは違った。
意地悪するために、家から閉め出しても、庭で
日光浴したり、毎日、ランニングしたり・・・。
そしてルーシーが使ったシャワー室を
気が違ったように洗いまくるラケルをみて、
ルーシーは、
「何があなたをそうさせたの?」と
ラケルを抱きしめる。
それからラケルは徐々に心を開いて行くのだが・・・。
という、ほんとに面白いけれど地味な独立系映画。
この主演のカタリーナ・サアベドラが、グイグイ
ひっぱっていく感じが心地いい。
ず~~っと怒ってるか、不機嫌だから、ちょっとでも
唇に笑みがもれると、おおっ!と思ってしまうほど。
これは、劇場で観る映画ですなあ。
監督のSebastian Silva
若干30歳!!いやあ、先々楽しみです。
ま、今回は他のノミネート作品も地味と言えば、地味かも。
外国語映画賞受賞はミヒャエル・ハネケの
「The White Ribbon」だった。
(ああ、日本公開はあるのでしょうか?
カンヌでもパルムドールだったのに…)
ああ、やっと書けたぞ~っ。ほっ。