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ラテンな映画と監督たち(アカデミー賞)

冬眠中にもかかわらず、寒いベルリン映画祭に行って、

その後、また冬眠していたので、書くことが山ほど

たまってしまいました。

そろそろ、春の予感がするので、

去年のサンセバスティアン映画祭、ブエノスアイレスの

Ventana Sur(フィルムマーケット)からベルリン映画祭まで
感じて来たラテンアメリカ映画と監督たちの変化について、

少しずつ、書いていこうと思います。

と思っていたら、もうアカデミー賞も終わってしまった!

米国のアカデミー賞なんだから、と毎年、外国語映画賞しか

チェックしてなかったけれど、去年、「ゼロ・グラビティ」で、
メキシコ人のアルフォンソ・クアロン監督が7部門受賞。

今年は、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の
バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」が

作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞の4冠、撮影の

エマヌエル・ルビツキは2年連続の受賞。

言葉や国の枠を越えて活躍するラテン系映画人が増えて来て
嬉しい限り。

イニャリトゥ監督の次回作「The Revenant」の主演は
ディカプリオにトム・ハーディ。

アレハンドロ・アメナーバル監督の次回作「Regression」の
主演もエマ・トンプソンとイーサン・ホーク。

後へ続けというかのように、最近ではメキシコと米国、
ヨーロッパとラテンアメリカの合作が花盛りで、
スペイン語以外の言語の映画も増えて来ました。

でも、今回のアカデミー賞では、
外国語映画賞にアルゼンチンの「Relatos Salvajes」

(英語タイトル:ワイルド・テイルズ)と

短編ドキュメンタリー部門に、これまたメキシコの映画学校

CCC(映画研修センター)の卒業生でニカラグア出身の

ガブリエル・シエラ監督作品「La Parka」がノミネート、と

ラテンアメリカ映画界の鼻息荒くなってます。

Relatos Salvajes 予告編


アルゼンチン=スペイン(2014)
プロデューサーがアルモドバル兄弟なので
スペインとの合作だけれど、
監督もキャストもアルゼンチン。

アルゼンチンオールスターキャストって感じの
6つの話のオムニバス。

これまでアルゼンチン映画といえば、じっくり観る
ドラマや、皮肉で抑え気味なブラック・コメディが
多かったのだけれど、これは、もうハチャメチャ感が
満載!ショートストーリーだから、これだけ
テンション高くいけたのね、と思うけれど、
アカデミー賞ノミネートは、ちょっと驚き。

監督:ダミアン・ジフロン
出演:リカルド・ダリン
   レオナルド・スパラグリア
   リタ・コルテッセ
   ダリオ・グランディネッティほか。
音楽:グスタボ・サンタオラヤ

2015年夏、日本公開予定