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キューバ映画祭2009「ルシア」

「愛、革命、自立。時代と共に進化する女性がここに」
「ルシア」という名の女性を主人公に、19世紀のキューバ独立戦争、
1932年のマチャード政権打倒革命、そして、キューバ革命直後の196X年を
描く3部構成オムニバス巨編。カメラワークもワイルド!
時代の影響をもろに受ける女性から見た社会を描いて、160分という
長編にも関わらず、つい何度も観てしまう作品。
(あ、それは私だけかも?)
だってねえ、これだけ世の中変わったと言われても、
女性の立場や現状の打開方法には、現在とも
通じるところがあるのです。
デジタル・リマスター、新訳版は初上映。
<第1部>
ラテン!ラテン!ラテン!-ルシア3ラテン!ラテン!ラテン!-ルシア1
スペインからの独立で揺れる1895 年、独立闘争を支援しながらも、
婚期を逃しそうなことに焦りを感じるルシア。
その前にダンディなスペイン男が現れ求婚されるが・・・。
求婚されたときの喜びとその後の落胆、そして・・・と、全部
書いてしまいそうになるほど。
<第2部>
ラテン!ラテン!ラテン!-ルシア2ラテン!ラテン!ラテン!-ルシア5
1932 年、当時のマチャード独裁政権を倒そうと恋人と革命運動に身を投じるルシア。
このルシアは、上流階級にも関わらず、母親との関係に嫌気がさして、
自らの道を歩もうとするのですが、運動のきっかけは、恋人。
最初は、どう協力したらよいか分からないルシアが、
物事がうまくすすまない中で、どんどん凛とした女性になっていく。
<第3部>
ラテン!ラテン!ラテン!-ルシア4
そして、キューバ革命後の196X年、農村娘(グアヒラ)のルシア。
幸せな新婚生活の末に訪れる夫の横暴な態度。まわりは「時代遅れ」の夫を説得しようとするが・・・。
あの有名な曲、「グアンタナメラ」にのせて、新たな社会の中で自立しようとする
女性をコメディタッチで描き、160分の最後を希望でしめくくる。
もう、今までの2話とは打って変わった農村女性のルシア。
これ、ルシアもいいけれど、まわりのおばちゃん同志たちが、元気で
とても、いいです。あと噂好きの村人たちとかが、笑える。
1部、2部と違って、スペイン語がキューバらしい!!!
すご~く映像の質が悪いのですが、雰囲気だけでも、と
キューバ・シネ・オンラインの予告編
(劇場は、美しいデジタル・リマスター版で字幕つき!>当たり前か・・・)

「ルシア」 Lucia
監督・脚本:ウンベルト・ソラス 
共同脚本:フリオ・ガルシア・エスピノーサ、ネルソン・ロドリゲス 
撮影:ホルヘ・エレーラ 
音楽:レオ・ブローウェル 
出演:ラケル・レブエルタ、エスリンダ・ヌニェス、アデーラ・レグラ他
1968 /デジタル・リマスター新訳版/モノクロ/160min/キューバ
1969 年 モスクワ国際映画祭金賞