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キューバ映画祭2009「恋人たちのハバナ」

今、書き終わった長い文章が、ふとした隙に一瞬で消えてしまった!!
悲しい・・・・。
落ち込みそうな状況なのですが、気を取り直して、
もう一度。(書く事に集中すると下書き保存を忘れる)
この映画はキューバの若手監督アレハンドロ・ブルゲス(1975年生まれ)の
初長編作品。
ラテン!ラテン!ラテン!-ale
プロデューサーは、エスリンダ・ヌニェス(「ルシア」「低開発の記憶」)の
息子、インティ・エレラ(1976生まれ)
ラテン!ラテン!ラテン!-inti
ね、若いでしょ。
インティは、写真だけじゃ分からないけど
ちょっと良い男。やっぱり女優の息子だからか・・・。
2人とも国際映画テレビ学校(EICTV)出身。
彼らは自分たちの映画会社を
ボリビアに設立し、ICAICからの助成を受けず、
製作費全額を調達して、超低予算で作り上げました。
キューバでインディペンデントといっても短篇やドキュメンタリーが多い中、
共同製作でもなく、長編劇映画で国際的な映画祭での受賞も果たし
なおかつ、権利を保持しているのは、彼らが初めてかも。
メキシコの国際セールスがついて、
ヨーロッパやアメリカでの上映、DVD発売、そして
HBOでの放映など、当初は考えられないほどの広がりを
みせた希有な作品。
ラテン!ラテン!ラテン!-personal
ストーリーは・・・
キューバから出て行くことしか考えていない
エルネストは、車の中で暮らし、しがらみを持たないよう、
女性ともつきあわず、毎日、友人たちと各国の大使館前に徹夜で
並ぶ日々。正式な渡航許可をとるために外国大使館で
ビザを出してもらうためだが、中々うまくいかない。
一方、国外に出て行った家族全員に
「ここで生きることができると証明してやる」と
残ったアナは、総合診療所の医師。
看護士でゲイのマジートが唯一、彼女を分かってくれるが、
元恋人が、自分の家族と一緒に出国したため、
「もう二度と、恋なんかしない」と思っている。
この2人がふとしたことから知り合って、
恋におちるという、ラブストーリー。
正反対の生き方なので、互いに相手を巻き込むことは
できないと分かっている。
だから、話し合ってルールを決めて
「恋に落ちないようにしよう」
とするのだけれど・・・。
これは遠距離恋愛どころじゃないですからね~。
出て行ったら、場所にもよりますが、中々戻って来れない事も。
ラテン!ラテン!ラテン!-クリップ
脇にはエルネストの友人たちや
「妊娠しちゃったので、キューバ人の夫さがす」
スペイン人女性やら、リアルなハバナが出ています。
音楽は、グルーポ・シンテシス出身のX Alfonso
(エキス・アルフォンソ/「ハバナ・ブルース」も
この人でした!)
グルーポ・シンテシスは、フォルクロール・ロックの
生みの親で結成から30年以上たちますが、
今回の短篇の中の「オバタレオ」は、創始者の
インタビューから始まる初期シンテシスのドキュメンタリーです。
なので、本編は音楽満載なのですが、
オリジナル予告編は2人重視なので、
ま、顔だけでも。

「恋人たちのハバナ」Personal Belongings ☆
監督・脚本:アレハンドロ・ブルゲス 
製作:キンタ・アベニーダ 
撮影:オマール・ガルシア、アイリン・ミラネス 
音楽:エキス・アルフォンソ 
出演:エイディ・ガルシア、カレブ・カサス、オスヴァルド・ドイメアディオス他
2006/DV /カラー/99分/キューバ=ボリビア
2007年 グアダラハラ映画祭/エミリオ・ガルシア・リエラ賞
2007年 ウンベルト・ソラス低予算映画祭/最優秀長編
2007年 新ラテンアメリカ映画祭/初監督作品賞
2008年 リマ・ラテンアメリカ映画祭正式出品
2008年 マラガ映画祭正式出品